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総務省統計局の地域メッシュコード算出例にある「余り」の意味

商と余りの余りではなく、元の値から引いた余りという意味

お仕事で地域メッシュコードを扱うことがありました。
いろいろ調べていると、地域メッシュコードは緯度経度を基に分割されており、総務省統計局地域メッシュ統計の概要というページで概要が紹介されています。

その中の、地域メッシュ統計の特質・沿革というPDFに5 緯度・経度から地域メッシュ・コードを算出する方法 という項目で実際に緯度経度から地域メッシュに変換する式が紹介されています。
算出例もあるのですが、その中の(1)(ii)にある

(ⅱ)p及びaを算出
緯度×60分÷40分
=35.70078度×60分÷40分=2142.04667分÷40分=53 余り22.04667分
よって p=53 a=22.04667分

が初見で全く意味が分からんかったです。

分からなかったポイントは2つあります。

  • 緯度×60分÷40分の【60分】て何?
  • 余り22.04667分て何?(なんで余りなのに1以上の値なの?)

緯度×60分÷40分の【60分】て何?

よくググると緯度×1.5と表現するところもあると思うんですが、この1.5とか60分とか何やねん?と悩んでました。
ちなみに、40分で割ることについては、緯度の第一メッシュコードは40分間隔なので、それで割ってるんだろうなぁという検討がつきました。

結論としては、この×60分は緯度が(1)(i)で度の10進数となっていたのを、60かけることによって、分の10進数に変換しています。
計算対象を分の10進数に変換することで、40分を割ることができるという感じだと思います。

自分は最初、まず緯度を分に変換してから60かけて40で割っていたので、算出例にある商にはならず悩んでいました……

余り22.04667分て何?

無事、緯度×1.5を理解し、2142.04667分÷40分の計算をしてみたんですが、普通に電卓を使うと答えは53.5511668となると思います。
なので、商は53で余りは0.5511668なのに、余り22.04667分って何やねん!となりました。

こちらの結論については変換対象の35.70078度を分の10進数に変換(60かける)した2142.04667分から商の53から引いた残り、というのが余りになるということです。
商の53を第一メッシュコードの緯度の間隔である40分でかけると2120分になりますので、
2142.04667分 - 2120分 = 22.04667分が余りになる、ということになります。

この考えができれば、第二メッシュコード以降も問題なく計算できるかと思います。
ちゃんとメッシュコードの仕組み理解から入ってればここまで悩むこともなかったのかと思うのですが、とにかく数式に落とし込みたいと思う私のような人は同じドツボに入りそうだったので、ご参考になればと思います。

参考

「地域メッシュ統計の特質・沿革」(総務省) (https://www.stat.go.jp/data/mesh/pdf/gaiyo1.pdf) (2022年3月5日に利用)

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